リーディング・スキル・テスト~郷荘中学校
和泉市では、子どもたちの基礎的な読む力(文章に書かれている意味を正確にとらえる力)における課題を把握し、子どもたちの資質・能力の育成を図るための授業改善に資するため、昨年度は全中学校1年生で、今年度は小学校1校、中学校1校において、リーディングスキルテスト(RST)を実施しています。
【郷荘中学校 校長室から (gosho27izumi.blogspot.com)】より紹介します。
以前にこの書籍でも話題になりましたが、教科書の文章を正確に理解できていない中学生がかなりの割合でいる、ということがわかってきました。
リーディングスキルテストを実施しました(1年生)
今日、1年生でリーディングスキルテストを実施しました。
リーディングスキルテストは、リーディング(読むこと)スキル(技術)という名のとおり、文章を読んで正確に理解する力を測定するためのテストです。
このテストでは、読んで理解するまでの段階を細かく分け、どの段階でつまづいているかを調べます。一般社団法人「教育のための科学研究所」ホームページからの引用になりますが、例えば下のような感じです。
1.文節に正しく区切る。
例:私は学校に行く。→私は/学校に/行く。
2.係り受けの構造を正しく認識する。
例:大きな黒い瞳の少女。→大きいのは「瞳」である
3.述語項構造や接続詞を正しく解析する。
「誰が」「何を」「どうした」のような構造を正しく認識する
4.照応関係を正しく認識する。
例:私はハンカチを落とした。それを彼は拾った。→「それ」は「ハンカチ」である
など
私たちは子どもに「教科書をよく読めばわかるよ」と言いますが、実は上のような段階のどこかでつまづいていて、理解できていないのかもしれません。このようなつまづきを早期に発見できれば、適切な指導を行うことが可能になります。
今回は1年生での実施でしたが、最終的には全学年で実施し、その結果を授業の改善や日頃の声かけの工夫につなげていきたいと考えています。始まったばかりのことでまだ手探り状態ですが、できることから取り組んでいきたいと思います。